地域ミニマム運動は、「地域において不合理な賃金格差を是正する」ことを目的に1995年より開始された、春季生活闘争と一体となって取り組む運動です。
連合はこの間、重要な運動課題として、賃金の規模間・地域間等の格差是正に取り組んできたものの、中小労働者の賃金水準は1997年をピークに低下し続けています。これは、春季生活闘争において賃金カーブ維持分(定期昇給分)を獲得できていないことを示しています。
そのため、地域ミニマム運動では、①個人別賃金実態調査をもとに賃金カーブ維持分(定期昇給分)を把握し、根拠を明確にした賃金要求の組み立てと交渉の実践、賃金制度の整備、合理性のない低廉な賃金の底上げと是正をはかり、②地場・中小労組の賃金決定要素である、地域における賃金水準(相場)を明確にしつつ、地域の賃金水準を引き上げるため、地域共闘の取り組みを一層進め、組織労働者の成果を非正規・未組織労働者へ波及させることをめざします。
言うまでもなく、春季生活闘争の結果は、一つひとつの単組の交渉結果の集積であり、この運動に参加する単組を拡大することが極めて重要です。
毎年この運動のスタートは、賃金改訂後の実態調査であり、これは連合が行う唯一の組合員一人ひとりの月例賃金調査です。格差社会の進展を阻止し、底上げ・底支えを実現するため、連合はこの運動に積極的に取り組んでいます。
地域・地場の賃金相場の形成と賃金水準の底上げを推し進める観点から、実態調査の取り組みをこれまで以上に積極的に展開するとともに、その結果として集約された賃金水準(特性値)を各地域で広く社会に向けて情報開示することに注力し、地域における職種別賃金の相場観を高める運動を進めます。
組合員の7月(8月も可)の基準内賃金
毎年8月~10月末頃
各年の賃金実態を各単組の春季生活闘争方針にも反映させるべく、可能な限り前倒しでの取り組みを進めます。また、単組データは、エクセルデータにて集約します。
段階 | 時期 | 実施主体 | 取り組み内容 |
---|---|---|---|
1.賃金実態調査 | 8月~ | 連合茨城 | 連合本部へ「賃金実態調査データ提出予定票」を提出 |
8~10月 | 連合茨城 | 賃金実態調査を実施 ①単組から調査票集約 ②パソコン入力 |
|
10~ 11月末 締切 |
連合茨城 | 労働調査協議会(分析機関)へ賃金実態調査データを提出 ↓ データ集計・分析へ (1ヶ月間程度所要) |
|
適時 | 連合本部 連合茨城 |
分析結果の見方や根拠ある要求策定などの学習会開催 | |
2.地域ミニマム設定 | 12月~ | 連合茨城 | データ分析結果受け取り ↓ ・構成組織と単組へのフィードバック ・地域ミニマム賃金を設定 |
3.実現への取り組み | 1月~ | 連合茨城 構成組織 単組 |
賃金分析システムの受け取り ↓ ・単組配布用プログラムを当該単組へ提供 |
4.まとめ | 4~5月 | 連合本部 連合茨城 |
地方連合会へ「地域ミニマムアンケート」を実施 ↓ 「地域ミニマム運動のまとめ」確認 |
連合茨城「地域ミニマム運動」
〒310-0022 水戸市梅香2-1-39 労働福祉会館内
TEL:029-231-2020 FAX:029-227-8610
E-mail:info@ibaraki.jtuc-rengo.jp
※問い合せは「中小労働運動センター」まで