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2008春季生活闘争 -まとめと今後の課題-

(1)連合島根の取り組み

連合島根における春季生活闘争は、連合本部方針を実現するために、各種の取り組みを行ってきた。特に、中小・地場組合や非正規労働者の底上げを図るという社会的側面を認識しつつ、二極化・格差社会の是正を図り、生活改善に結びつくことにある。

本年度も、連合島根春季生活闘争方針に沿って、春闘研修、春闘総決起集会、春闘討論集会、さらに街頭宣伝行動等、それぞれ精力的に展開し、一定の責任は果たせたと考える。

(2)賃上げ要求目安の設定

連合島根の要求基準は、各構成組織および単組の協力を得て、毎年9月賃金について賃金実態調査を行い、県内民間企業の賃金について調査してきた。

集約された賃金データーは、連合本部の関係分析機関(電機連合・労働調査協議会)に依頼し分析を行った。2008連合島根賃金実態調査結果(2007年9月度支給賃金調査)では、60の産別・単組より、6,611人のデーターを集約することができた。

今回の賃金実態調査結果を基に、連合島根としての賃金要求基準を設定した。連合島根の「2008年春季生活闘争の要求基準」は、(1)賃金カーブの算定が可能な組合は、賃金カーブ維持分に加え2,500円以上(賃金改善分)とした。また、(2)賃金カーブの算定が困難な組合は、連合島根の賃金実態調査結果から求めた、賃金要求目安の6,800円以上(賃金カーブの確保相当分4,300円(目安)+2,500円以上(賃金改善分))とした。

(3)賃上げ結果について

連合島根の2008春季生活闘争での賃上げ結果は、6月30日現在で、民間労組157組合の内要求128組合、妥結114組合で、妥結金額(単純平均)3,442円(1.65%)、昨年の3,251円で、191円上回る結果となった。

また、地場組合集計は、要求87組合、妥結75組合で、妥結金額(単純平均)が3,101円(1.59%)、昨年の平均妥結額2,985円と比較して、116円上回る結果となった。

また、加重平均の分析では、妥結114組合の加重平均妥結金額は、4,010円(1.67%)、昨年の3,854円で、156円上回る結果となった。地場組合集計は、妥結75組合で、加重平均妥結金額が3,761円(1.78%)、昨年の平均妥結額3,532円と比較して、229円上回る結果となった。

経済環境が厳しい中で、単純平均及び加重平均ともわずかではあるが、前年度を上回る結果となったことは、各組織の取り組み成果と判断する。

(4)各種研修会の開催

今次春闘では、各種の労働法の改正が行われたので、各種の研修会を開催した。
1月19日(土)開催の2008連合島根春季生活闘争研修会では、島根労働局労働基準部から講師を招き、「労働契約法」について講演を受けた。また、連合本部総合政策局の仁平部長から、「当面する税制改正の課題について」講演をいただいた。

2月20日(水)には、執行委員会終了後、島根労働局雇用均等室より講師を招き、4月1日に執行される「改正パートタイム労働法」の研修会を開催した。

さらに、6月7日(土)には、連合本部から雇用法制対策局花井局長を招き、「労働派遣法」について研修と、三菱農機経営企画部経理課長の栂野登氏から、経営分析(決算書を読む)について研修した。

また、農団労をはじめ、日立金属労組関係の組合にも春闘研修講師として参加し、連合の考えを説明した。次年度以降も積極的に各組織の学習会に参加したい。

(5)地域協議会の取り組み

各地域協議会での春闘の取り組みは、春闘交渉時期での情報交換をはじめ、春闘総決起集会の開催、さらに今年度は、春闘解決促進集会と促進街宣を実施するなど、地域に顔の見える運動を目指した。